ライフエッセンスVol.24

~暮らしとおカネのアドバイス~ 髙木恵美子のLifeEssence ライフエッセンス 今回のご相談

パートでも厚生年金加入と聞きました。収入を維持する方法は?

パート勤務の主婦です。今まで社会保険は夫の扶養に入れるよう、年収130万円未満になるよう調整して働いてきました。ところが10月から「106万円以上の収入があると厚生年金に加入することになる」と聞き、焦っています。今の手取りを確保するには、どういう方法があるでしょうか。(大府市 Y.T 36歳)

長い目で見れば厚生年金加入のメリットも。まずは家族でよく相談を。

そもそも130万の壁ってなに? 超えるとどうなるの?

まず、「130万円の壁」について、おさらいしておきましょう。現在は、Y・Tさんのように会社員や公務員の妻は、年収130万円未満であれば、保険料を負担せずに社会保険(国民年金や健康保険)に加入できています。ところが、年収が130万円以上になると、夫の扶養から外れ、保険料を自分で支払うことになります。たとえば年収129万円から130万円になれば、実質的な手取りは20万円近く減ってしまいます。パートで働く多くの妻が、「壁」を超えないように、働く時間をセーブしてはこのためです。


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10月から壁は「106万円」に メリット・デメリットは?

今年10月から、この壁が106万円に引き下げれられます。ただし、すべての人にあてはまるわけではありません。今回の改正で社会保険への加入基準が変わるのは、従業員501人以上の会社です。年収が106万円以上(月8.8万円)、週20時間以上勤務、勤務期間1年以上の見込みといった条件にあてはまれば、厚生年金に加入することになります。社会保険料の目安は年収の15%程度。年収106万円であれば、社会保険料はおよそ15万円です。手取りが減るというデメリットばかりに目が行きますが、大きなメリットもありますよ。老齢厚生年金が上乗せされるので、長く働き続けるほど、将来受け取る年金は確実に増えます。また、条件を満たせば、出産手当金や、病気やケガで仕事を休んだときの傷病手当金などを受け取ることもできます。長い目でみた家計収入は、アップするともいえそうです。


今の手取り額を維持するには、いくら稼げばよい?

改正の影響で悩むのは、現在のパート年収が106万円以上から130万円未満の人です。「この機会に社会保険に加入し、働けるだけ働く」か「年収106万円未満に抑えて働く」か、を選ぶことになります。現在の年収が130万円程度ならば、150~160万円くらい稼ぐと、いまの手取りが維持できるでしょう。この先、もっと手取りを増やしたければ、180万円、200万円といった額が目標になります。とはいえ、育児や家事をこなしながら、働く時間を増やすのは難しいのが現実。家族の協力も必要でしょう。どうせ扶養を外れるなら、賃金も高めで福利厚生も充実した正社員として働く方が効率がよいかもしれません。妻の収入が家計の両輪の1つなのか、お小遣い程度でいいのかは家庭それぞれ。夫婦で長期的な働き方を考える機会にしてくださいね。


プロフィール

FP事務所 ラパン 代表 髙木 惠美子

FP事務所 ラパン 代表 髙木 惠美子

ファイナンシャルプランナー(AFP)
モーゲージプランナー(CMP)
貸金業務取扱主任者

■FP事務所 ラパン業務内容

家計全般のマネー相談業務&実行サポート セミナー・相談会・執筆 など
~こんな相談ができます(一例)~
●家計管理はどのようにしたらよいか
●将来のお金のことが心配
●マイホーム予算やローン選びのことを知りたい
●入ってる保険の内容がよくわからない
●こどもの教育費はどう準備したらよいか
●相続や贈与の準備はどうしたらよいか
●「日経新聞の読み方・活かし方教室」
出張講座(4~5人から)など
TEL:0569-58-0128
午前10:00~午後6:00

■FP事務所ラパン

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